2021年3月一般質問速記録

2021年3月市議会における一般質問速記録を掲載します。

学校教育におけるタブレット使用と個人情報保護について

(13番 山本あつし君 登壇)

○13番(山本あつし君)  それでは、一般質問をいたします。学校教育におけるタブレット使用と個人情報保護についてということですけど、具体的な質問に入る前に、大きくバックグラウンドとして2点指摘をしておいて、質問に入りたいと思います。

 まず1つ、私が気になっていることの一つは、今、世界的に進んでいるデジタルスコアという問題です。デジタルスコアというのはゴルフのスコアではありません。これは、いわゆるデジタル信用スコア。でもこれはいろいろあるのです。デジタル健康スコア、デジタル成長とか成績に関するスコアまで行きかねないような状況で、中国は信用スコアについてはかなり徹底してやっています。この国家信用システムというのをつくって、世界に今中国はこれを輸出しています。

 日本は全然関係ないのかというと、日本でもこのデジタル信用スコアというのは結構ありまして、例えば、LINEでLINEスコアというのがあります。それからヤフーがヤフースコアというのもやっています。ヤフオクの取引なんかが全部記録されて、信用情報になっています。信用情報というと、例えば借金はしていないから大丈夫という人もいるかもしれないけど、分割払いで携帯を買うと、借金になります。当然だけど住宅ローンも借金になります。返済が、例えば何回滞ったとかいうのが全部スコアになって、これが照会できる機能ができてポータブルになるということです。これが世界的に今進んでいて、非常に大きな問題になっているということが、まず非常に気になっているところです。

 リクルートがリクナビで内定情報の内定辞退確率というのを出して、社会的に問題になりましたけど、あれはリクナビが自分のところのサイトに当該の学生がアクセスしたアクセスログを取って、それでこの子は辞退する可能性が高いとか、あちこち見ているからちょっと危ないとかいうことを、企業に売っていたのです。トヨタとか、いわゆる名立たる企業が全部これを購入していたのです。非常に大きな問題になりましたけど、就職情報なんという極めて重要な個人データが、そういうことになっているという社会的な実態があることが、まず一つの前提です。

 もう一つ気になっているのは、今回国会に提出されている、デジタル社会形成基本法に基づきデジタル社会の形成に関する施策を実施するために、関係法律についての所要の整備を行うということです。この中でこの概要を見ていますと、非常に気になることが幾つも出てきていますので申し上げておきたいと思います。国家資格に関する事務等におけるマイナンバーの利用及び情報連携を可能とするということがまず出てきます。国家資格に関する事務等におけるマイナンバーの利用というのは、つまり保育士さんとか、介護士さんとか、それから保健師さんとか、学校の先生の教員免許というのは都道府県らしいのですけど、これも恐らく含まれるようになるのだろうと思います。

 要するに、保育士さんがわいせつ事案を起こして首になった、犯罪に問われたときに、学校の先生が、例えば名前を変えて再就職してしまったみたいな話がありましたけれども、そういう社会的に起こっている現象を一つの口実にして、国家資格に関する事務等におけるマイナンバーの利用及び情報連携を可能とする。つまりマイナンバーを使って照会をかければ分かるということになるわけです。
 これにおまけがついています。この中で、国家資格関係事務以外に、健康増進事業、高等学校等就学支援金、知的障害者など、これは公布から4年以内に行うことになっています。マイナンバーの利用及び情報連携ということです。健康増進事業というのは、言葉としては聞こえがいいのですけど、がん検診、あるいは肝炎の検診の検診結果というのがこれに含まれます。当然です。健康増進事業ですから。

 それから高等学校等就学支援金って、これは僕もどういうことかなと思ったのですけど、つまり就学支援を受けたという事案が、マイナンバーを通じてひもづけされるということです。高等学校等となっていますから、小学校や中学校についても、就学支援あるいは就学援助を受けたという結果が、マイナンバーを通じて利用及び情報連携されることになるのではないかなという気がしています。
 知的障害者などという項目があります。この知的障害者などとはどういうことかなと思ったのですけど、これはこの2番のところに、従業員本人の同意があった場合における転職時等の使用者間での特定個人情報の提供を可能とすると。つまりAという会社からBという会社に移る場合に、マイナンバーを持っていってください、新しい会社が前の会社に聞いて受渡しをすることができるようになるということが明記されているわけです。そうなると、前の会社に提供した検診結果、それから過去の就学支援金等の実績、そして障害に関するデータ、これも引き継がれることになるのだろうというふうに思います。

 知的障害者となっているのはどういうことかなと思う。身体障害というのは見れば分かりますから。知的障害というのはなかなか分かりにくいところもあって、知的障害などということになると、例えば精神疾患、つまり鬱病にかかって病院にかかりました、あるいは若い頃に発達障害ということが疑われて支援を受けました、あるいは相談しました、そして何らかの社会保障に関する手続を受けましたということなんかが、全部ひもづけをされることになりかねないと、僕はこれは思うのです。

 これは念のために障害福祉課に確認をちょっと取っているのですけど、今、武蔵野市においては、例えば障害区分認定、あるいは障害者のいろいろな手帳、それから自立支援医療等を請求して、これが受けられるようになるという場合に、マイナンバーの提供は必要ありません。必要ないです。でも、自治体によってはこの提供を求めているところもあって、現状では地方自治体は、これはばらばらなのです。統一されていません。この辺の自治体の実務をまず統一していくこと、そしてマイナンバー連携を可能にすること、そしてそれをポータブルにする。別に自分がスティックを持ち歩くというのではないです。ポータブルにするというのは、照会したら必ずそういうデータが出てくることになるということです。

 もちろん本人の同意を得てということがこれは前提になっています。でも実際上は、新しい職場に就職する場合、あるいはどこかにエントリーをする場合、この個人情報の持ち運びをノーですというふうに言える人がどれぐらいいますか。私は提供しませんというふうに言える人がいますかという問題です。実際はいないだろうと。分かりました、マイナンバー出しますから、全部それで調べてくださいという話に、僕はなるのだろうと思います。

 こういう社会が。今これは国会にかかっている法律ですから。4年以内にやると明記してある項目にこういうことが全部入っています。念のために、皆さんで調べてみていただけたらと思います。

タブレット学習ログの取り扱い

 それで、具体的な質問をしますが、まず小・中学校における児童生徒のタブレットの使用について。この学習のログについては、まず基礎情報、住所、氏名、年齢、生年月日とか、学習履歴、成果物、成績、評価、そして行動や状態把握等が考えられますが、これはどのように整理しているかということをまず伺います。
 そして、その内容は記録されるか。その場合、個人情報の収集に当たると考えられるかどうか。
 そして、その記録の保存はどこへどのように行われ、保存期間はどうなるのか。
 アクセス権限、利用権限を持つのはどなたか。
 そして、卒業後の情報の取扱いはどうなるのかということ。
 6番、情報の外部提供は行われるのか。進学先、転校先等に対して、その他公共機関に対して、あるいは民間事業者に対して行われるかということです。
 それから、外部民間事業者の教材をどの程度導入する予定か。その場合の利用結果などの取扱いはどのようにする予定か。
 8番、非識別加工情報の取扱いに関する市の方針に沿ったものになるのか。
 以上が大きな1番の質問です。

 どういうことが言いたいかというと、この学習ログということの中には、もちろんプリントを配る代わりに、タブレットで宿題を出しました。これに回答しました。何点です、何点ですと全部出ます。この記録は全部残るはずです。もうちょっと言えば、そのプリントを解くのに何分かかったか。これも全部記録されます。そして、何時頃その作業をしていましたかというのも全部記録されます。何でこの子はこんな夜中に、3時にやっている。こんなことが全部分かってしまいます。それから夏休みの宿題。皆さん経験がおありだと思いますけど、8月30日になってから全部宿題をやりました。これも全部記録に残ります。全て残ります。

 だから、こういうことが行動や状態把握ということにも全部関わってくるわけです。全部関わってきます。それが僕は非常に恐ろしいことだと思うのは、この4月から全国一斉にです。小学校の1年生から中学校の3年生まで、全国一斉にこのデータの収集が系統的に始まるということです。膨大な個人データです。個人情報です。そして下手をすると、この取扱いによっては、全員の将来に関わるような問題になってしまう。これが全国一斉に始まるということです。これは非常に大きな問題だというふうに思います。

 ログは全部必ず記録されますから。今、例えば会社でも、恐らく市役所でもそうですけど、パソコンの使用履歴って全部残るし、リアルタイムで出ているはずです。例えば部長が課長に、あんた、あの仕事をやっておいてと言ったとします。課長が1時間後にその仕事をしたのか、翌日やったのか、翌週やったのかということまで全部分かるはずです。こういう行動履歴です。

 この辺も、大人はいいです。もうしようがない。大人は分かって会社に入っているのだから、仕事をしたか、しないか、いつやったかなんというのが全部分かっても、それはもう相互の合意の上でしようがないでしょう。でも子どもたちはどうでしょうか。そんなことは一切知らないです。でも、全ての行動が、ある意味監視されているということです。タブレットを家に持って帰っていいですということは、タブレットを持って帰ってやったことが全部残るということです。

校務用パソコンデータについて

 次に行きます。校務用パソコンについて。これも非常に大きな問題があって、どのような内容が取り扱われ、保存されるかということを、まず伺いたいと思います。
 そして、要配慮個人情報収集の禁止との関係で、どのように整理されるか。
 そして、アクセス権限はどうなっているか。
 外部提供はどのようなルールで行われるか。
 保存期限と卒業時の取扱いはどうなっているかということです。今は卒業して次の学校に行くときには、封筒に紙が入って渡されて、これはあなたの記録ですから高校へ持っていってくださいといって、自分で持っていくわけです。それには、概略こういう子でしたということが書いてあるわけです。これがこの1番も含めて、タブレットと校務用パソコンによって収集されたデータがあるでしょう。データは全部ありますよね。それを持ってきてください。これは持っていくことができるわけです。

 ここにスコアをつけることが可能です。つまりプリントの成績や期末テストや何かの成績だけではなくて、その人の行動様式まで全部スコアがつけられます。もうちょっと言えば、この子は問題を幾つか起こしています。例えばお酒飲んでいました。処分を受けています。たばこを吸っていました。処分を受けています。先生とけんかしました。親がクレーマーです。この人のお父さん、お母さんはうるさいです。こういうことまで全部残っているはずです。本当です。

 それからもうちょっと言うと、ボーダーで障害があるかもしれない。発達障害に関わっているかもしれない。このことについて相談をしました。それからみどりのこども館からずっと引き継ぎました。微妙なところだったけれども、一定の認定を受けて支援を受けた、あるいは受けなかった。こういうことが一つ一つ残るわけです。不登校になりました。精神疾患に近い状態でした。鬱でした。あるいはそうではないけど、ちょっとやはりメンタルが弱いですということは、全部記録に残ります。

 どういうことが考えられるかというと、これが全ての蓄積の前提になっていくということが起こった場合には、例えば、ではうちの子どもはそういう相談を受けないようにしましょう。受けた履歴が残りますということに、僕はなるのではないか。

 マイナンバーの項目の中には、税と社会保障と災害、3つ入っているのです。学校教育というのは入っていないです。だから学校に入学するときには、マイナンバーの提出は必要ありません。だけどさっき言ったように、このマイナンバーの利用を可能とするということの中に、高等学校等就学支援金と入っているのです。つまり就学支援を受けるということを、社会保障という観点で取り込んでいるのだと思うのだけど、対象に入ってくるわけです。学校で福祉や社会保障に関わるところというのはたくさんあります。それはさっき言ったように病気です。精神疾患、あるいは重度、軽度に関わらず、知的障害、発達の遅れ、こういうことが全部関わります。

 これがもし番号とひもづけられて蓄積されるということになると、学校教育は扱わないことになっているけど、横から入ってきて、その子どもたちの状況というのは非常にリアルに分かるということになってしまいます。それが持ち運べることになるということです。ポータルになるということです。もちろん自分が持っていくわけではないです。マイナンバーで照会してもいいですか。いいですと言った途端に全部それが出てくるということです。

 そうなると、話を繰り返しますけれども、簡単に言うと受診抑制であるとか、相談抑制であるとか、要するに困ったことを行政にも相談できない。そのほうがこの子を守ることになるのではないかということになるのではないでしょうか、なりかねないのではないでしょうか。僕はそう思って、大変これは心配していますが、今回の国会に出ている法律というのは、非常に怖い法律が実際に出ていると思います。皆さん見てみてください。

個人情報保護条例との関係

 個人情報保護の観点から、以上の1について、まず1番、武蔵野市個人情報保護審議会に諮ったか。その経過と内容。つまりタブレットの使用と校務用パソコンについて、その経過と内容について。
 子どもたち、そして保護者への報告、共通理解の形成、同意の取付けはどのように行われるか。
 それから自己情報の開示について、未成年者は法定代理人がすることができるとなっているが、どのように考え運用するか。子どもの権利との関係はどうなっているのかということを伺っておきたいと思います。
 最後に、これらのもたらす影響ということです。僕は実際、デジタル成長スコアだというふうに思っています。家庭の状況がポータブルになるということです。個人の疾病や障害に関する情報がポータブルになるということです。

 このことは2つあります。1つは社会保障の空洞化ということです。つまり相談したくても相談しない。受診したくても受診しない。判定を、障害の認定を受けようかなと迷っている人って実はたくさんいらっしゃるのです。受けないほうがいい、そんなことをしたらあなたの将来に傷がつくということになりかねない。だから隠す、相談もしない、我慢をする、役所に行かないということになる傾向が、半分生まれると思います。片方は、いいのだ、そんなのは、みんな多様性のある社会で生きていくのだから、大丈夫だからといって、そこを後押しする親もいると思います。だけどそういう家庭だけとは限らないです。

 もう一つ、今多様性ということを言いましたけど、社会保障の空洞化と併せて、多様性のない社会をつくるということに僕はなると思います。これは簡単な話、例えば不登校の子に聞いたら分かります。あんた、何で学校に行くのをやめたの。僕は右向け右ができないのだ、前へ倣えというのが嫌なのだという子がいます。そういう子はできないのです。できないから嫌になってしまうわけです。つまり多様性はそのことで既に失われるということです。

 それが記録され、就職のときまで含めて社会に持っていかれるという社会になることは、はみ出したら終わりという社会ができるということです。多様性を認めない社会、いわゆるわきまえない人というのは、これは男女に関係ないです。わきまえない人というのは男もわきまえない人はわきまえないわけですから。わきまえないということが許されない学校、そういうことが一つ一つ全部ポイントになって残っていく学校。これはそういう社会をつくっていくと思います。

 僕はだからああいう森みたいな人が何らかのトップにいるというのは、非常に日本の社会にとって不幸なことだと思うのです。アメリカとかヨーロッパに比べると、日本の多様性というのは非常に小さいのです。だから人種、民族、文化も含めて、非常に日本の社会の多様性というのは狭いです。そういう中で、よりこの多様性を束縛するような動きというのは厳然として存在しているわけです。このことに、今進もうとしている、いわゆるデジタル化、これが拍車をかける。今の法律では少なくともそうなるというふうに僕は思って、非常に心配をしています。

 番号法は、個人情報保護法や各地方自治体の条例にも優先すると明記されています。番号法で決まったら全部終わりです。個人情報の保護条例は、もう番号法に従わなければいけないということになります。そして個人情報保護3法が改正されて、地方自治体の条例も改正しなければいけなくなってくる。そうすると武蔵野市でも障害区分認定をするとき、あるいは自立支援医療を受けるときに、マイナンバーを出してくださいということが、今はやっていないですけど、要求されるようになると思います。やらざるを得ないということになると思います。そういうこと全部一つ一つが、子どもたちの将来、そして親の判断、そして社会との向き合い方に全部関わってくるのだということを、僕らはきちんと考えて臨まなければいけないのではないか。

 タブレットの導入も、全国一斉に子どもたちの行動履歴の把握が始まると考えてください。このことの持つ意味というのは、僕は社会的な抑制だというふうに思わざるを得ないです。はみ出さないようにしよう。いい子でいなさい。宿題は夕方やるのです。夜中に起きてきては駄目。そういう社会をつくっていいのでしょうかということです。はみ出し者がいない社会というのは進歩しないです。日本の社会の停滞というのはその辺にもあるのではないかというふうに、僕は最近特に強く思っています。

 以上です。

市長答弁

○市 長(松下玲子君)  山本あつし議員の一般質問にお答えをいたします。私からは個人情報保護の観点からの未成年者の自己情報の開示について、子どもの権利との関係はの部分についてお答えをいたします。

 本人が未成年者である場合、自己情報の開示請求については、武蔵野市個人情報保護条例第16条第2項に、「未成年者又は成年被後見人の法定代理人は、本人に代わって開示請求をすることができる」と規定し、民法上の法定代理人に当たる、本人の親権者、親権者がいない場合の指定後見人は、本人に代わって自己情報の開示を請求することができることを定めています。

 ただし、法定代理人は本人の利益のために代理行為を行う義務があっても、代理行為に本人の同意は要せず、本人の意思とは独立して開示請求を行うことができることから、法定代理人の利益と本人の利益が一致するとは限らず、法定代理人に開示することにより、本人の権利利益を侵害するおそれがあります。そのため条例第17条第8号により、「開示することが当該未成年者又は成年被後見人の利益に反すると認められる情報」は非開示とできることを定めています。

 なお、本人が少なくとも15歳を超える者については意思能力があると見ることができるため、原則として当該未成年者に対して開示についての確認書の提出を求め、確認書の提出がない場合、または同意が得られない場合は、本人の利益に反するものとして非開示とすることとしております。

 他の質問については教育長からお答えいたします。

教育長答弁

○教育長(竹内道則君)  お答えいたします。昨年の12月に一中から六中までの中学生と話をする機会がありまして、その中で、子どもたちはタブレットがいつ配付されるのか、そういう期待を持つ子が多かったです。それから一方で、先月になりますが、ジョージ・オーウェルの「1984年」という小説を御存じでしょうか。監視社会、人の心の中に関与してくる国家など、相当に見応えがある小説なのですが、子ども文芸賞の表彰で、それを読んで、しかも金賞を受賞したお子さんがいる。そういう社会に対して懸念を持っているお子さんも一方でいるということです。ちょっとそういうことを御紹介してお答えいたします。

 まず、小・中学校の児童生徒用タブレット型パソコンについてのお尋ねですが、1から2については関連した質問ですので一括してお答えいたします。ドリル教材の取組状況などの学習履歴、学習レポートなどの成果物、インターネットへのアクセスログといった学習ログにつきましては、使用するクラウドサービスごとにアカウントとひもづく形で記録されるところです。この情報には児童生徒の氏名や生年月日は含まれませんが、アカウントが含まれます。武蔵野市個人情報保護条例における個人識別符号に該当し、個人情報の収集に当たると考えられます。

 次に、3から5について関連した質問ですので一括してお答えいたします。細かいところではクラウドサービスごとに違いがございますが、以下一般的なところでお答えいたします。

 学習ログは、クラウド上に学習を行った際や成果物を作成した際に即時に記録されます。特に設定されたものを除き、アカウントが削除されるまで保存されます。本人以外でアクセス権限を持つのは、クラウドサービスの提供者と学校、教育委員会となります。クラウドサービスの提供者がアクセスする際には、アクセス記録や使用目的等、報告を上げさせることになっております。利用権限があるのは、学校と教育委員会になります。卒業後はアカウントは削除いたします。それに伴い、付随する学習ログも利用不可になります。クラウド上からは、カウントの削除後一定期間後に自動的に削除されます。

 次に、6から8については関連した質問ですので一括してお答えいたします。市内の武蔵野市立校での転校、進学を除いて、進学先、転校先、その他公的機関、民間事業者を含めて、情報の外部提供は行いません。外部民間業者の教材につきましては、2種類のドリル学習教材を導入する予定です。その学習ログにつきましては、学習の取組状況やドリルの活用状況を把握する観点から、学校及び教育委員会でのみ使用可能としております。教材を提供する外部民間業者の学習ログ活用につきましては、活用しないという方向で確認をしてまいります。非識別加工情報の取扱いにつきましては、市と同様に対応してまいります。

 次に、校務用パソコンについての御質問です。関連した質問ですので一括してお答えいたします。校務用パソコンシステムは、児童生徒の成績や出席簿、校務で作成した文書等が保存されております。要配慮個人情報につきましては、武蔵野市個人情報保護条例第7条2項において、法令または条例に定めがあるときには、要配慮個人情報を収集することができるようになっております。これに基づき各学校では、要配慮個人情報収集し、校務用パソコンシステムで取り扱っております。

 アクセス権限を持つのは学校と教育委員会、システムの運用保守業者となります。システムの運用保守業者がアクセスする際には、アクセス記録や使用目的等の報告を上げさせております。システムデータの外部提供は禁止をしております。ただ、上級学校への進学の際に送付する指導要録抄本や健康記録票を校務用パソコンシステムを使用して作成し、プリントアウトして紙ベースで上級学校に郵送しております。保存期限が定められている文書については、プリントアウトして紙ベースでの保存を行っており、卒業時にシステム上、削除をしております。

 次に、武蔵野市個人情報保護審議会への諮問についての御質問ですが、児童生徒用タブレット型パソコンにつきましては、本年の2月5日に行われた令和2年度第5回武蔵野市個人情報保護審議会において、新教育用システムネットワークの構築及びクラウドサービスの利用についてということでお諮りし、実施して差し支えない旨の答申をいただいております。校務用パソコンシステムにつきましては、平成20年第7回、8回武蔵野市個人情報保護審議会においてお諮りし、実施して差し支えない旨の答申をいただいております。
 次に、子どもたちと保護者への報告や共通理解、同意の取付けについての御質問ですが、今回新たに導入するシステムでも、以前より導入されているシステムでも、その使用に当たっては、個人情報保護の観点から慎重に運用を行い、子どもたちや保護者の理解が必要であると考えております。タブレット型パソコンにつきましては、4月の導入に当たり、教育委員会からのメッセージの中で、また家庭に持ち帰る際の使用マニュアル資料の中で説明し、使用上のルールや個人情報の取扱いについて理解を図る予定です。各学校においては、4月の保護者会において説明することを想定しております。なお、外部提供や目的外利用を行うわけでありませんので、個別での同意を取り付けることは想定しておりません。

 次に、自己情報の開示についての運用について御質問いただきました。児童生徒のタブレット型パソコンにつきましては、学習ログ等の自己情報は保護者により確認できるようになっております。これは保護者がノートを見て学習状況を把握することと同様のことであると捉えております。校務用パソコンで取り扱う情報については、例えば指導要録の開示を請求されることが考えられます。児童生徒の情報開示請求がありました場合は、開示のルールに即して対応してまいります。

 以上です。

再質問

○13番(山本あつし君)  最初に、市長から御答弁をいただいた自己情報の開示ということについては、今後条例の問題も含めて子どもの権利との関係がありますので、大切に扱っていただきたいというふうに思います。御答弁いただいた内容でおおむね了解いたしましたが、親権者ということはやはり問題になります。この前の文教委員会の陳情でも出ましたけれども、子どもの了解の有無に関わらず、親権を持っている人が、子どものこういうログを全部見ることができてしまうということ。親と子どもとの関係、それから親子と学校との関係です。

 よく問題になるのは、いじめで、例えば事故があったり自殺があったりした場合に、親との関係、学校との関係で、これまでどういう指導があったのかということが、恐らくこのタブレットや校務用パソコンが入ってきた状態の中では、これまで以上に情報の開示がどこまで行われるのかということが、非常に大きな問題になるのだろうと思います。全面的に出るということになると、ほとんど全て出てしまうことになると思います。それをどこまで出せる、出せないということは必ずせめぎ合いになってくるだろうと。

 もうちょっと言えば、デジタルですから、消しても分からないということもあります。この辺が、学校側にとっても教育委員会側にとっても、実際にこれを記録するか、しないかということから含めて、今後非常に大きなセンシティブな問題になってこざるを得ないだろうというふうに思っています。ですので、よく慎重に考えて対応していただきたいというふうに思います。

 それで、再質問は大きく言うと1個だけです。今回国会で、もう既に上程されているデジタル関連法案、個人情報保護3法の改正案が、もしこのまま通った場合に、福祉の分野、それから学校教育の分野で非常に大きな影響があるというふうに思います。ここをきちんと見ていただきたい。地方自治体で例えばばらついているのです。特別支援学級に特別支援教育就学奨励費。武蔵野市の場合は、これを申請する場合にマイナンバーの提供は必要ないのです。だけど、全国的にはマイナンバーを出せと言っている学校もあるのです。マイナンバーを学校に出すのです。

 つまり地方自治体によって、障害関係のサービスとマイナンバーのひもづけ、あるいは教育の中における社会保障分野のマイナンバーのひもづけというのは、随分ばらつきがあるように思います。統一されていないと思います。これを一斉に統一しろというのが、今回の法改正の一つの趣旨だというふうに僕は思います。そうなってきたときに、法律で決められて強制されるものはしようがないということがあったにしても、現場としては非常に大きな変化が起こらざるを得ないというふうに思っています。そこはよく見ていただきたい。自治体として、やはり言うべきことは言ってもらいたい。

 武蔵野市はさっき御答弁にもありましたように、武蔵野市の個人情報保護条例に基づいて、市の個人情報審議会にかけて、情報の取扱いのイエス、ノーを全部出しているわけです。これが各市町村で全部決まっているわけです。これを完全に空洞化してしまうということに、今回の法改正はなるわけです。ひもづけの範囲を大幅に拡大するということになるわけです。これによって、完全に問題のある子があぶり出される構造になっていく、そういう社会がつくられていくのではないかなというふうに、僕は思っています。

 親が別に責任を持ってそれでいいというなら結構です。でも子どもたちはそれを自覚していないわけではないですか。なので、まず、さっき言った今回の法改正についてきちんとやってほしいというのと、もう一つは、今回の問題について保護者への報告、あるいは協議、情報提供、これはしっかりやっていただきたい。2つを質問したいと思います。

○市 長(松下玲子君)  個人情報保護の観点からの再質問かと思います。今国会に法案が提出されたものの法改正がされた場合でも、実際に施行するためには不明な点も多く、今後法律の運用を定めたガイドラインなどによって、それらの事項が明らかにされるのを待ち、自治体独自の保護措置の検討をしていきたいと考えております。

○教育長(竹内道則君)  今後、法律に基づいてどのような運用が求められていくのか、慎重に吟味をしてまいりたいと思います。
 また子どもたちについても、タブレットパソコンが配付された後になりますけれども、従来行っていた情報モラル教育からさらに出て、そういった社会に向き合っていく中で、自立した市民性を育成できるようなことの理解も含めて、子どもたちにも伝えていきたいと思っております。