2018年6月ニュース・・

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大いに遊んでつながろう
第5次子どもプラン武蔵野に向けて

振り返ってみること

子ども子育て分野で大きな課題となってきた保育所の待機児解消については、邑上守正前市長の任期後半の時期に積極的な取り組みが進められました。現在の入所定数は3000人を超え、5年間でほぼ倍増させることができました。
ただ、第4次子どもプランにおけるニーズ見通しの低さもあり、市が本格的に待機児対策に乗り出すのは遅れました。地域の子育て世代の声が高まり、全国的な世論の動きもあって現在に至ることができました。
また、残念なことですが、他の区市と同じように市内でも保育所建設に反対する動きがあり、建設を断念したところもありました。
これらのことは、まちぐるみで子育てを応援することの大切さを改めて私たちに教えてくれる教訓となったと考えています。今後の市政に活かしていくべき大切な点です。

保育所のコミュニティ機能の向上

急増した新設保育所における保育の質の確保には、市も積極的に取り組んできました。まずは安全に子どもたちを保護することが第一優先であることは言うまでもありません。
その上で、子育て家庭の孤立などが課題視される現在、保育所に子どもを預けている家庭にあっても「親支援」の必要が増しています。
また、旧来の公立保育所や小規模保育所で意欲的に取り組まれていた親どうしのつながりを促す取り組みについては、新設園ではまだまだ手が回らないのが実情です。
「預けるだけ」の保育所から、親とのつながり、親どうしのつながりを積極的に進める保育所へと発展させていくことが、地域ぐるみの子育て応援につながり、保育の質の向上にも結びついていきます。
このような、保育所のコミュニティ機能を高めるための市や子ども協会の積極的な取り組みが求められます。このことは、市内の幼稚園においてもこれまでに増して大切なことだと考えられます。

多様な子育て支援を、もっと

保育所や幼稚園に加えて、市では様々な子育て支援の事業を展開しています。0123吉祥寺、0123はらっぱなどのひろば事業や桜堤児童館などの、市が実施しているものだけでなく、コミセンや地域の子育て団体、NPOなどが運営するものも増えてきました。
多様な主体による子育て支援を増やしていくこと、とりわけ子育て世代自身による取り組みを増やしていくことは、地域ぐるみでの子育て応援につながるとともに、長い目でもコミュニティの形成につながっていきます。
また、この点においては0123施設や児童館などが、来所型の事業にとどまらず各地域の子育て事業の掘り起こしやネットワーク化の拠点としての機能を果たすようになることが有効ではないかと考えます。

子育てネットワーク・子どもの人権

待機児解消をどう考えるか

保育所待機児「ゼロ」や「解消」についてどのように捉えるのか。このことを議論する時期が近づいていると考えます。
入所定員が一定の水準を越えると、保護者にとっては入所先を選ぶ余裕が生まれ、希望するところに入れなかった場合には入所を見送るなどの対応も可能になります。一方で、保育所側には定員の空きが生じることになり、補助金や保育料の減により経営が圧迫されることになります。
持続可能な保育行政を築いていく上で、待機児解消とは、どのような状態を想定するのか。現実的な判断が問われます。
このことについて、行政、事業者、市民、議会を含めた議論をし、共通の理解を作る必要があるのではないでしょうか。私は、ともに自治体を作っていくプロセスの一つとして取り上げるべきテーマと考えています。

子育て施設の再編など

子育て施設の再編については、第5期長期計画調整計画策定の際に桜堤児童館「転用」問題が大きな議論になりました。
この問題の背景にあるのは、行政特有の形式論ではないでしょうか。市は、全市的機能を果たす施設、3つの駅圏それぞれで機能を果たす施設など、公共施設の整備では一定の基準を定めています。
しかしこの基準は杓子定規に適用すべきものではありません。そもそも3駅圏それぞれの地域状況が異なることはあたりまえであり、また、施設整備などの歴史的経緯も異なるのです。
子ども施設の今後を考えるときには、まず、形式論を避けるべきです。
そして、現在ある資源をどのように組み合わせ、活用していくのかを柔軟に考えるべきです。地域の中での横つながりの子育てネットワークを作っていくときには、むしろその多様性を大切にし、手作り感のある作業を進めていく方がいいのではないでしょうか。

子どもの人権を大切に

子どもの人権の尊重が指摘されるようになりました。子どもの貧困問題が指摘されてから時間を経て、子ども食堂などの取り組みも広がっています。不登校の児童生徒が学ぶ場所について、もっと多様な形を認めるべきとの議論も続いています。
私は、0歳から18歳までのすべての子どもたちを対象とした独立機関として「子どもセンター」の設立を市に求めたいと思います。子どもたちへの人権教育の推進、あらゆる相談への対応、そして義務教育期前後を含めた切れ目のない支援についての指導・監視などがその内容です。
現在の教育の中でもっとも足りていないのが人権教育ではないかと私は考えています。
また、年齢に関わらずトータルに子どもたちを応援する考え方を形にする必要があります。
大人や行政の都合ではなく、子どもたち自身の育ちがきちんと保障される地域社会を、みなさんとともに築いていきたいと思います。