2018年4月ニュースを発行しました。

・第6期長期計画に託されること

・豊かなコミュニティが鍵

(PDFはこちらからご覧いただけます・・2018年4月ニュース )

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第6期長期計画に託されること

2018年度の武蔵野市予算案が3月市議会で可決され、4月から新年度がスタートしました。予算委員会での審議も踏まえ、市政の今後について私なりの見通しをお伝えします。
18年度から第6期長期計画の策定が始まります。2年間の策定作業を経て定められるこの計画の期間は20年度から29年度です。
団塊の世代が後期高齢者となる2025年から2040年の間が、市においては行政需要のピークになると考えられますが、計画期間はちょうどその始まりの時期に当たります。この間の市内の子どもの数の増加によって、保育園や学校の拡充が求められている時期とも重なります。
また、比較的早い時期に整備された市内の都市基盤や学校などの施設の更新が始まるのもこの時期です。
第6期長期計画は、市にとって大切な時期の計画であり、市の持続可能性が問われる計画となります。

 市民のニーズに向き合う

17年度に策定された健康福祉総合計画によって、高齢者、障害者の分野における市民ニーズ(サービス需要)については見通しが出されてきました。心配なのは、介護人材の不足です。特に訪問介護の人材確保については、積極的な対応が求められています。また、健康のために市民が気軽に集える場所を増やすことや、小規模の生活の場所の確保についても、市内では困難があり、力を入れていく必要があります。
子ども子育て分野と学校教育の分野は、これから2年程度をかけて方針を再編成することが求められます。待機児童対策として急速に増やしてきた保育園のあり方や、他の子ども施設との関係、この間議論が進められてきた小中一貫教育の問題について市はどのように判断し具体化するかなど、大きな課題に方向性を出す必要があります。
裏付けとなる市の財政の見通しについては、この2年程度市議会でも議論が続けられてきました。ここ数年の市政運営と税収の状況から判断して、基金や市債の見通しは、第5期長期計画・調整計画と比較して上方修正が可能です。また、都市基盤(道路など)の整備についての長期見通しが精査されており、前期計画での見積もりと比較して財政負担をかなり軽くできることがわかってきました。
以上を踏まえると、次期長期計画に臨む市の姿勢としてもっとも大切なことは、市民のニーズ(行政需要)に正面から向き合い、しっかりと応えるということです。
「少子高齢化」は困難な条件ではありますが、武蔵野市においては超えられない壁ではない。私は、この間の市議会での議論を踏まえ、そう確信しています。恐れることなく必要な事業を創出し、拡充して市民ニーズに答えていくことこそが、市に対する信頼を高め、自治体の持続可能性を確かなものにしていくことにつながります。

豊かなコミュニティが鍵

 現状を踏まえた構想・手立て

町内会・自治会によって全市をカバーするという仕組みのない武蔵野市にとっては、コミュニティのあり方が重要になります。
コミュニティセンターの運営を軸とするコミュニティ構想は、およそ40年前に作られたものです。自主性を大切にしたオープンな考え方は、全国的にも注目される存在でした。
しかし、家族や地域社会のあり方、企業や労働組合のあり方の変化によって旧来のセーフティネットの弱体化が顕著になった今、構想を組み直す時期がきています。
一方でこの20年間、介護保険制度による高齢者支援の事業が地域に浸透しました。障がい者自立支援の事業も拡大しています。待機児対策の進展によって保育園の入所定数は2倍になりました。これらの社会資源は、その活かし方次第でコミュニティと結びつけることが可能です。
すでに多くの高齢者施設(特養ホームなど)において地域のボランティアの方々との連携が進められ、施設内のお手伝いだけでなく積極的に地域との関わりを強めようと認知症カフェなどの取り組みも始まっています。市が進めるいきいきサロン事業など、支え合い・健康事業も進んでいます。地域包括ケアの構築は、コミュニティとの強い関係が必要です。
保育園は、かつては子どもを預かるだけでなく、親どうしのつながりを強め地域との関係も大切にする存在でした。この間の定員倍増によって、新設の事業所ではそのような機能が果たせないでいる現状があります。市や子ども協会の取り組みによって保育園などのコミュニティ機能をアップし、子育て世代のつながりを作っていくことは可能であり、それは長い目で見て地域の財産となっていくはずです。
40年前のコミュニティ構想から時を経て、時代と地域の変化を踏まえ、プラス面をしっかり活かして、オープンで重層的なコミュニティをつくる取り組みが、市政の全分野において求められています。

 施設更新とコミュニティ

学校などの公共施設がこれから一斉に更新(建て替え)時期を迎えます。向こう30年間のとても大きな課題です。このことを前向きに捉えると、施設の更新は、市民の市政参加の大きなチャンスです。
学校は、地域のコミュニティにとって欠かせない存在です。建て替えに当たって、その内容を住民参加で検討し、学校教育環境を重視しつつどのようなあり方が望ましいか、エリアマネジメントの観点から作り上げることが可能です。
学校建て替えは市内をほぼ一巡します。市内全域で住民参加の大きな機会と捉え、コミュニティ活性化のきっかけとしてそのプロセスを大切にすべきです。コミセンの建て替えなど他の施設においても同様です。
こうして、自分たちの街を自分たちの手で作り上げていく。自治の実感と実態を作り出していけば、「無縁社会」と言われる地域社会をもう一度豊かにしていくことができるのではないでしょうか。
このような意味で、次期長期計画の役割はとても大きいのです。皆さんのご意見をお寄せください。