2018年12月ニュースを発行しました。

PDFはこちらのリンクよりご覧いただけます。http://atsushimusashino.waterblue.ws/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/201812news.pdf

(1)本線(地下)

外環道路について

 今年4月、国は外環道路の2020年オリンピック・パラリンピックまでの開通を正式に断念しました。
 全長16kmの練馬〜世田谷の外環道路建設をめぐっては、当初は「高架方式」での建設を予定していましたが、2007年に「地下方式」に変更されました。しかし変更後、新たに二つの問題が浮上しました。
 一点目は、2001年に施行された大深度地下使用法(地上に影響は及ばないという考え方)に基づいて本線のトンネルを掘ることによって起こる問題、二点目は、道路の一部(外環の2)を地上部に建築する計画が残っている問題です。

 野川の気泡問題

 2009年、国は外環の地域課題検討会を各地で開催し、幅広い住民の意見を基に、「対応の方針」を発表しました。この中ではトンネル工事を行うことによって「地盤及び地下水が酸性化することはない」とされていました。しかし今年5月、準備掘進の段階で世田谷区の野川の水面に「気泡」が噴出する現象が見られたのです。(写真参照)観測された「気泡」は、酸素濃度が1.5%〜6.4%と伝えられ、通常の21%と比べて大変危険な数値です。

 地上に影響はない?

 武蔵野市の掘削地周辺には、既存の建物を建設した際のボーリング跡や井戸跡が存在するため、これらを経由して、地上に酸欠空気が上がってこないとは言い切れません。
 また、武蔵野市の水の80%は、市内27箇所の深井戸から汲み上げた地下水です。トンネル工事によって汚染された水が地下水に混ざってしまう危険性はあると考えています。

 「対応の方針」遵守を

 この問題について国は「対応の方針」の中で、「環境上の著しい影響が生じた場合は、(途中略)、環境に及ぼす影響について調査し、武蔵野市など関係機関と調整し、必要な対策を検討、実施します。」と記しています。
吉祥寺周辺の交通量の増加に関しても、「子供や高齢者を含めた誰もが安全に歩行できる空間を確保するために(途中略)、通過交通の流入制限等の措置について検討を進めていきます。」としています。
 事業の最初に示されたこれらの措置を国が遵守することを、市民の皆さまと共に引き続き求めていきます。

(2)外環の2(地上部)はいらない

 「話し合いの会」中間のまとめ

 外環の2については、2009年度に「地上部街路(外環の2)に関する話し合いの会」を東京都が中心となって設置し、武蔵野市と地域住民からなる構成員で話し合いを進めてきましたが、2015年末に一旦会を休止し、中間のまとめを作成することにしました。このまとめの作成は現在も続いている状況です。
 休止前最後の話し合いとなった第24回目の会議では、参加していた地域住民12名の方全員が外環の2の建設に反対を表明し、大きな節目となりました。2016年10月には、東京都の担当部長が市議会特別委員会との懇談で「反対がある中で無理矢理事業を行うことはない。」と明言しているように、2018年現在も外環の2の建設計画が実施に移されるめどは立っていません。 外環道路の地上部については、市議会はまとまって反対しており、松下玲子市長も「必要性は感じられない」と表明しています。
 他市の状況では、杉並区は話し合いの会が一時中断してから進行しておらず、三鷹市は話し合いそのものに着手していません。
 来年度に、中間のまとめが完成した暁には、武蔵野市の地域住民の皆様から広く意見を聴く会が開催される予定です。地域の皆様のご参加をお願いいたします。

 吉祥寺の街づくり

 2016年から2017年にかけて、玉川大学リベラルアーツ学部・小山雄一郎准教授と学生たちが行なった「吉祥寺東部エリアの地域生活に関する調査」によると、最寄りの駅までの交通手段として、市民の78.7%が徒歩、37.3%が自転車を利用していることが分かりました。
 この調査結果からも、歩行者と自転車が安全に通行できるということが、吉祥寺の街づくりにおいては重要であると分かります。車を必要とする子育て中の世代や要介護のご家庭には配慮しつつ、徒歩と自転車の環境を整えることが重要だと考えています。

 次世代に良い街を

 吉祥寺の街の魅力は、商業地と住宅地が連なり、市民の多くが自転車や徒歩で駅に向かうライフスタイルが定着しているところにあります。策定から約10年が経過した「吉祥寺のグランドデザイン」の中でも、「回遊性」と「歩いて楽しむ街づくり」を中長期の街づくりの方向性としてきました。
 外環の2を建設することは、吉祥寺の街に車を誘導するために道路を作るようなものです。これ以上、車の流入量や騒音を増加させる政策はいりません。吉祥寺の良さを次世代に引き継いでいくためにも、静かで緑の多い街づくりを、引き続き一緒に進めていきましょう。