武蔵野市における所得階層の変化

貧困や格差の問題を考える上で、武蔵野市における所得階層の変化を調べてみました。
課税標準段階別の調_グラフ

この表は、市の個人住民税について課税標準額の段階別の割合を算出し、その年次別の変化を見たものです。

①の部分は、課税標準額で10~100万円の層と100万円~200万円の層です。赤の実線と破線は1998、2000、2002年です。青の実線と破線は2010、2012、2013年です。低所得の層がこの10年間で増加していることが見て取れます。

一方で②の部分は、同じく300~400万円、400~550万円の層です。この層が減少していることもグラフから明らかです。

課税標準額で1000万円超の階層は、グラフでは多少減少しているように見えますが、ベースとなる納税義務者数が約6万人から7万人へと増加していることを考えると、実数ではほぼ変化がありません。厳しいデフレでも高額所得者の地位は揺らいでいないと言えます。(同様に納税義務者の増加を加味すると①の部分の変化はもっと大きなものになります。)

ジニ係数や貧困率によって格差拡大を論じる際によく反論されるのは、高齢者の人口が増大しているためだという点です。もちろん私もそのことの影響があることは認めます。しかしそれだけでなく、若い層における変化があることも事実です。

次のグラフをご覧ください。
保育料階層別延児童数一覧_解説付き

これは、市の保育園に入所した児童の保育料を階層別にし、年次の変化を調べたものです。

赤い丸のところD4~D8階層の部分がやはりこの10年間で顕著に増大していることがわかります。表下部の説明の通り、これは世帯別ではなく個人の所得の推計ですので世帯所得ではこの2倍を上限に考えればいいのでしょうか。それにしても武蔵野市内で子育てをするにはかなり厳しい条件だと言わざるを得ません。

 

武蔵野市は、市民の担税力の高さでは全国有数の自治体です。その街にも変化は確実に訪れているのです。