本多さん、残念です


本多夏帆議員。12月23日付朝日新聞朝刊東京面掲載のあなたのインタビューを読みました。

武蔵野市議会基本条例第2章 議会の原則(議会の活動原則)第3条には「(1) 市民の意見を的確に把握し、市政に関する課題に関する論点及び争点を明らかにするよう努め、議会としての合意形成を目指して自由でかったつな議員間の討議等を積極的に行うこと。」とあります。

12月の第4回定例会に上程された住民投票条例案は、市長が議会にその審議を委ねたものです。議会ではその審議を総務委員会に付託し、委員会では12月13日に約8時間に及ぶ審議を行いました。そして19日の本会議で総務委員長による詳細な審査報告が行われ、採決に付されました。

あなたは本会議の採決に先立つ討論において反対の意思表明をされましたが、総務委員長の審査報告の中身を踏まえ、条例案に対する具体的な批判、提案はなかったと記憶します。

朝日新聞インタビューにおいてもその点は全くありません。

私には、いったいあなたが条例のどこに反対したのか、分かりません。また、どうすれば良いのかも分かりません。

総務委員会の各委員(議員)は長時間にわたる審議を行い、賛成反対それぞれ全力で条例案の内容やそこに至るプロセスについて意見を述べ、市長・行政職員の方も丁寧にとてもクリアに答弁しました。委員会審議を受けた本会議は、その報告を聞き、報告に対する質疑を行い、それぞれの賛否を決めるものです。あなたもワクハタ会派も委員長報告に対する質疑をしませんでしたよね。

そして、今回の新聞記事です。ここにも同様に、条例案のどこに反対したのか、具体的な言及は全くありません。それどころか、総務委員会における真剣な質疑への言及も全くありません。まるで議会審議はなかったかのようです。「議会としての合意形成を目指して」と議会基本条例にあるように、付託され審議を経て出されたのが委員長報告です。その内容を踏まえて賛否を検討したのでしょうか。

インタビューにはこうあります。「市民全体に負の感情を向けられ、すごく嫌で、悔しかった。」これは意味不明です。「思想的な立場で賛否が真っ二つに分かれてしまい、『よりよくする』ための議論になっていない」・・「よりよくする」ための議論をしていないのはあなた自身ではないですか。「市民と市、市民同士でもコミュニケーションがとれなくなっていないか。」これはわたしはまったくそうは思いません。しかもここに議会はいないのか。12月議会で審議したのは市議会においてです。その審議は審議に値するものではなかったですか?委員会審議は真剣に行われ、市長・市職員は極めて誠実に答弁しました。僕の認識が間違っていますか?

市議会の審議は何のためにあるのでしょう。市長は議会に条例案を提案したのです。市長は正当な手続きによって市議会に議案を上程した「だけ」です。議会が主体的に審議して結論を出したのです。あなたもその一員では?あなたの主張はまるで市長と市民が対立しているようにも聞こえます。

わたしは、この一ヶ月のプロセスを経て、市議会にも住民投票条例についての一定の共通理解が形成されたと考えています。議論は深まったと思っています。長い目で見た議会意思の形成に向け大切な審議でした。これを踏まえて次へと進めると考えます。大変ですが、これもはっきり一歩前進と考えています。議員も市長も職員もそうして努力を続けているのです。

政治に「中間」はあっても「中立」はあり得ないと、わたしは考えます。「市長提案の議案は審議に値するものではないので審議には関わらない。『中立』といういわば『高み』からこれを一蹴した。」インタビュー記事は私にはそのように読めるのです。あなたのパフォーマンスも同様に感じました。二元代表制とはまず、互いを尊重することが大前提ではないのですか。

あなたの「市だけでなく私たちの責任でもある」「これからの行動にかかっていると思っています。」との締めくくりを信じて、わたしは前を向きます。